市販薬の裏ラベルに隠された重要情報:薬剤師が教える確認ポイント(その2)

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2. 知らないと損する!薬剤師直伝・市販薬ラベルの見方で効果が2倍違う

市販薬を購入する際、多くの人は症状に合わせて選び、ラベルをほとんど見ないまま使用しています。しかし、薬のラベルには効果を最大限に引き出すための重要な情報が満載です。適切な用法・用量を守ることで、同じ薬でも効果が大きく変わることをご存知でしょうか。

まず確認すべきは「用法・用量」と「成分表示」の欄です。例えば解熱鎮痛薬は空腹時を避けるよう記載されています。これを無視すると、胃への負担増加につながります。また、「ロキソプロフェン」や「イブプロフェン」など主成分の含有量が明記されていて、例えば第一三共ヘルスケアのロキソニンシリーズやエスエス製薬のEVEシリーズの違いは主成分の配合量と補助成分の違いにあり、自分の体質や症状に合わせた選択が可能になります。

「使用上の注意」欄も見逃せません。特に「してはいけないこと」の項目には、併用禁忌薬や、飲酒制限などの重要事項が記載されています。バファリンなどのアスピリン製剤とトラネキサム酸などの抗凝固薬の併用は出血リスクを高めるため禁忌とされています。

また「相談すること」の欄には、服用前に医師や薬剤師に相談すべき既往歴や現在の症状が詳細に記されています。妊娠中や授乳中、肝臓・腎臓疾患がある方は多くの市販薬に制限があります。

保管方法についても記載されていますが、「高温を避けて保存」の意味を正確に理解している方は少ないでしょう。実は25℃以上の環境で保管すると、有効成分が分解して効果が減弱する薬剤が多数あります。特に風邪薬や胃腸薬などは湿気にも弱いため、浴室や洗面所での保管は避けるべきです。

使用期限も重要なポイントです。一般的に未開封の場合は3〜5年ですが、開封後は記載されている期限よりも短くなる場合があります。特に目薬や軟膏は開封後1ヶ月程度で使い切ることが推奨されています。

わからない点があれば、薬局の薬剤師に遠慮なく質問することをお勧めします。適切な薬の選び方と使用法を知ることで、同じ薬でもその効果を最大限に引き出すことができるのです。

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