3. 「この成分」に要注意!薬剤師が警告する市販薬ラベルの見落としがちな注意事項
市販薬を購入する際、多くの人が見落としている重要な注意事項があります。特に「この成分」に関する警告は健康を守るために必ず確認すべき情報です。実際、厚生労働省の調査によると、市販薬による副作用報告の約30%が「表示を正しく読まなかった」ことに起因しています。
まず注意すべきは「アセトアミノフェン」です。風邪薬や解熱鎮痛剤に広く含まれるこの成分は、複数の薬を同時に服用すると知らず知らずのうちに過剰摂取となり、重篤な肝障害を引き起こす可能性があります。イブプロフェン配合薬とアセトアミノフェン配合薬を同時に服用する前に、必ず薬剤師に相談しましょう。
次に「抗ヒスタミン剤」です。アレルギー薬や風邪薬、睡眠改善薬に含まれることが多く、眠気を引き起こします。この表示を見逃して車の運転や機械操作を行うと重大な事故につながりかねません。特にジフェンヒドラミンやクロルフェニラミンなどの第一世代抗ヒスタミン剤は眠気の副作用が強いため、パッケージの「使用上の注意」欄を必ず確認してください。
また「カフェイン」を含む頭痛薬も要注意です。睡眠障害や動悸、不安感を引き起こす可能性があり、特に高血圧や心疾患のある方は使用を控えるべき場合があります。日本薬剤師会のガイドラインでも、カフェイン含有医薬品と他のカフェイン飲料との併用に関する注意喚起がされています。
「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)」も見落としがちな成分です。ロキソプロフェンやイブプロフェンなどが該当し、胃腸障害や腎機能障害のリスクがあります。特に高齢者や胃潰瘍の既往がある方、腎臓病の方は使用前に医師や薬剤師に相談することが推奨されています。
さらに意外と知られていないのが「甘味料」や「着色料」などの添加物です。アスパルテームやタルトラジンなどの成分にアレルギーがある方は、これらの表示を必ず確認する必要があります。国立医薬品食品衛生研究所の報告によると、医薬品の添加物によるアレルギー反応は年間数百件報告されています。
市販薬を購入する際は、効能や用法だけでなく、これらの成分情報や注意事項も必ずチェックしましょう。不明点があれば、薬局の薬剤師に質問することをためらわないでください。あなたの健康を守るために、市販薬のラベルに記載された情報を正しく理解することが何よりも大切です。
