2. 知らないと損する薬の真実 – 効果を高める食べ合わせと避けるべき組み合わせ
薬の効果は飲み方や食べ合わせによって大きく変わることをご存知でしょうか?実は薬の効果を最大限に引き出す、あるいは逆に減少させる食品があります。この知識を持っているだけで、日常の服薬が劇的に効率良くなります。
例えば、抗生物質は牛乳やヨーグルトなどの乳製品と一緒に摂取すると、カルシウムイオンと結合して吸収が阻害されます。特にテトラサイクリン系やニューキノロン系の抗生物質は、服用前後2時間は乳製品を避けるべきです。
一方、消炎鎮痛剤のイブプロフェン(ロキソニンやイブなど)は食後に服用することで胃への刺激を減らせます。胃腸保護のためにも、空腹時の服用は避けたほうが無難です。
グレープフルーツジュースは多くの薬との相性が悪く、特に血圧の薬特にカルシウム拮抗薬と言われる薬の効果を異常に高め、副作用リスクを増大させます。これは果汁に含まれるフラノクマリン類が肝臓の代謝酵素CYP3A4の働きを阻害するためです。
逆に効果を高める組み合わせもあります。鉄剤はビタミンCと一緒に摂ると吸収率が高まります。オレンジジュースなどで服用すると効果的です。また、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)は油脂と一緒に摂ると吸収が良くなります。
注意すべきは、セントジョーンズワートなどのハーブサプリメントです。これらは多くの薬の効果を弱めるため、処方薬と併用する際は必ず医師や薬剤師に相談すべきです。
漢方薬は煎じ薬の場合、食間(食事と食事の間、空腹時)に服用するのが基本です。一方、エキス剤は食前や食後でも構いませんが、製品の指示に従いましょう。
薬の効果を最大化するには、適切なタイミングと食べ合わせの知識が欠かせません。薬を処方された際は「この薬はいつ、どのように飲むのが最適か」「避けるべき食品はあるか」を薬剤師に質問することをおすすめします。こうした少しの工夫で、同じ薬でもより効果的な治療が可能になります。
