朝すっきり目覚めるために ― 体内時計を整える生活習慣のポイント

「朝、目覚まし時計が鳴っても全然起きられない…」「いくら寝ても疲れが取れない…」このようなお悩みをお持ちではありませんか?実は、睡眠の質が低下していると、朝の目覚めが辛くなるだけでなく、日中のパフォーマンスや健康状態にも大きく影響します。

現代社会では、スマートフォンの普及やストレスの増加により、睡眠の質が低下している方が増えています。
厚生労働省の調査によれば、日本人の約40%が睡眠に何らかの問題を抱えているとされ、これは身体の不調や様々な疾患のリスク因子となることが医学的に証明されています。

目次

体が喜ぶ5つの習慣

朝の目覚めがつらいと感じる方の多くは、体内時計(概日リズム:サーカディアンリズム)の乱れが関係している可能性があります。
体内時計は、睡眠と覚醒のリズムをはじめ、ホルモン分泌や体温、代謝など、私たちの生理機能を24時間周期で調整する重要な仕組みです。
薬剤師としても、睡眠の質を高めるためにはこの体内時計の調整が不可欠であると考えています。

1. 朝の光を活用する
体内時計を整えるうえで最も重要なのが「光」のコントロールです。特に起床直後に太陽光を浴びることは、脳内の視交叉上核(しこうさじょうかく)に刺激を与え、
「今は活動の時間である」と体に認識させる役割を果たします。カーテンを開けて自然光を取り入れる、あるいは朝の散歩を習慣にするのがおすすめです。
一方、夜間に強い光、特にスマートフォンやパソコンなどのブルーライトを浴びると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制され、入眠が妨げられることがあります。
就寝前は照明を落とし、画面の使用を控えるよう心がけましょう。

2. 規則正しい生活リズムを保つ
平日と休日で起床・就寝時間が大きくずれると、体内時計が乱れやすくなります。
米国スタンフォード大学の睡眠医学専門医ウィリアム・デメント博士も「週末の寝だめは体内時計を乱す大きな要因」と指摘しています。
毎日同じ時間に起きて、同じ時間に眠ることを意識することで、体は自然とリズムに順応していきます。

3. 食事のタイミングを整える
食事もまた、体内時計に影響を与える重要な因子です。朝食をしっかり摂ることで、体内時計が「朝である」とリセットされ、
日中の活動がスムーズになります。夕食は就寝の3時間前までに済ませるのが理想的です。夜遅い食事は睡眠の質を低下させる可能性があるため注意が必要です。

4. 適度な運動を取り入れる
日中の適度な運動は、体温のリズムを整え、夜間の自然な眠気を促す効果があります。
特に朝や昼間の運動が効果的で、軽いウォーキングやストレッチでも十分です。
ただし、就寝直前の激しい運動は交感神経を刺激し、かえって眠りを妨げることがあるため避けましょう。

5. メラトニン分泌を促す環境づくり
メラトニンは、暗くなると分泌が始まる睡眠ホルモンで、体内時計の調整に深く関与しています。
夕方以降はリラックスできる時間を意識的に設け、照明を落とす、スマートフォンの使用を控えるなど、メラトニンの自然な分泌を促す環境づくりが大切です。

これらの生活習慣を組み合わせて継続することで、体内時計は徐々に整い、朝の目覚めが改善されていきます。
体内時計の調整には通常1〜2週間程度かかるとされており、即効性は期待できないかもしれませんが、継続することが何よりも重要です。
睡眠に関するお悩みが続く場合は、薬剤師にご相談ください。

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